いい選手とは

サッカーとは【いい選手】の定義が曖昧なスポーツである

簡単に言えば上手い選手と下手な選手の見分けが付けにくいものである

何を基準にして評価するのかは、そのチームそれぞれであり、言えば指導者の考え方次第で決まる

日頃の取り組む姿勢や、自己中心的じゃなくチームのために動くような献身性を大事にしていたり

スピード、パワーや体格といったフィジカル面を大事にしていたり

テクニックなど技術を大事にしていたり、予測や判断スピードといった賢さを大事にしていたり

個人の突破など個人能力を大事にしていたり、仲間とのコンビネーションを大事にしていたり

ほんとみんなそれぞれ十人十色だと思う

考えてみれば、好きな音楽や食べ物も人それぞれだし当たり前のことなんだろうね

自分で言えば、目指してるのは全部を備えることなんだけど、その中でも優先順位や取り組む順番はある

絶対的な評価の基準

15年間の中であんまりなかったけど

ここ最近、保護者さんから

「ウチの子どうやったらもっと試合に出れますか?」

と聞かれたことがいくつかある

基本VIVOではみんな同じぐらいの試合時間を確保しているから

『チームの誰よりも上手くなれば1番多く出れますよね』と答えることが多かったんだが

より嚙み砕いた完璧な解答が最近わかった

【チームで目指してるモノを理解して実行するチカラ】

これが高い選手がより多くの試合に出れるだろうし

それこそが組織(チーム)の中での絶対的な評価の基準であると思っている

この理論はVIVOじゃなくても、他のスポーツやスポーツ以外でも、大人になって社会に出ても通用すると思う

簡単に言えば、日頃の練習の理解度=土日の試合の出場時間と言っても過言ではない

もちろん全員の理解度が高くなれば、周りとの違いを生み出せるかもカギになる

コーチの言った通りにやりなさい!って意味ではないし、それだけやっててもダメだけど

言われてることを聞かない、理解しない、やらない

言われてることを聞いてる、理解しようとしてる、実践してる

この違いは時間がたつごとに積み重なっていき

コーチからも味方選手からも「あいつわかっとらん」ってなっていく

雑に言えば自主練してるよりも復習していた方がいい

この内容はまた今度掘り下げようと思っている

サッカーに限らず多くのスポーツが、チームの指針を決める指導者がいて、プレーをする選手がいる

基本的にはチームスポーツのプレーの良し悪しを決めるのは指導者

なぜならば、選手それぞれのやりたい事をやるだけではチームとしての形を成さないし

指導者がいるからこそ選手だけでは辿り着けないレベルに引き上げることが出来ることもある

いい選手、いいプレー

では、自分がどういったプレーをナイスプレーと評価しているかを少し例に挙げてみる

多くの保護者さんは、たくさんシュートを決めている選手が上手いと思っている。はず。たぶん

シュートを決めきれるチカラは確かに素晴らしい。それは称賛されるべきだ

ただ、サッカーはそのシーンに至るまでのプロセスがある

シュートを決めた選手←アシストした選手←相手ゴール前までボールを運んだたくさんの選手←相手からボールを奪った選手・ゴールを守った選手

これらはボールの近くの選手のプレーだけで、サッカーは全然それだけじゃなくて

守備で言えば

シュートを撃たせないようにシュートコースを切った選手がいるから、ゴールキーパーが止めれる

ボールを奪いに行く選手の後ろをカバーをした選手がいるから、安心してボールを奪いに行ける

味方の陣形が整ってないときに、時間を稼いでくれる選手がいるから、守る陣形を整えられる

攻撃で言えば

パスコースに顔を出してくれる味方が複数いるからパスを繋ぐことが出来る

パスを受ける味方がいたり、奪われた後のカバーをする味方がいるからドリブルで仕掛けることが出来る

前にランニングしてくれる味方がいるから後ろのスペースが出来るし

後ろのパスコースを確保してくれる味方がいるから前のパスコースが空くことがある

シュートを撃つ場面でも、他の仲間がいてパスという選択肢があるから相手GKが守りづらくなる

ほんの一部分を取り上げたけど、ボールの近く以外の所で色んなことが起きているのがサッカーだし、ボールを触ってる時間以外がとてもとても大事なのがサッカー

サッカーの試合で一人の選手がボールを触っている時間はほんのわずかと言われていて、メッシやクリロナが全盛期の頃でさえ90分のうちに1.2分しかボールを触っていないと言われている

(90分÷22人=1人約4分だけど、ボールが動いている時間がある。さらにボールにたくさん触れるポジションがあるし、その逆もある)

ドリブルが上手いとかシュートを決めたとか、いわゆるボールを触っている選手が目立つのはわかるけど

それ以外のプレーがサッカーの大部分であって、それらがものすごく重要であることがわかると思う

色んな要素が合わさってチームが動いている

みんなで守って、みんなでボールを奪って、相手ゴール前までみんなで運んで、シュートを決められる場面を作れた

だからこそゴールを決めることが出来た

つまり、一連の流れのどれか一つでも欠けていたら【ゴールは生まれなかった】のである

そう考えたら、サッカーにおける全てのプレーは、全て同じ価値があるんだよね

吸収力

今までを振替えっても結局は【吸収力が高い選手】が成長していく。これは絶対。

一つのアドバイスに対して自分のものにしようと聞いている選手、分からなかったら分かるまで聞いてくる選手

そういった選手たちが、より大きく成長していったし高いレベルへ上がっていった

ある意味必然であって、高校になったら【今までとは違う要求に応えないといけない】

だから、吸収力・対応力は欠かせないし、出来るまで続ける継続力も必要だ

今日の中3のTRではシュートをたくさんやりながら股関節の外旋と内旋の話をした

彼らの頭の中の文字が街宣と内線じゃなければいいけど(笑)

真剣に聞いていたね。そうやって自分のものにしようと吸収すれば自分のチカラになる

その積み重ねは大きな成長へと繋がる

おれたちの想像を超えるような進化を見せてくれる選手がたくさん出てくると嬉しいな~